お金の使い方と、適材適所ーNHKの関連会社の2億円横領事件にみるNHKのお金の使い方ー
1 子会社の横領事件
昨年27年、NHKの子会社「NHKアイテック」社で、従業員2名が、工事の架空発注といった古典的な手法で、約2億円を横領していたという事件が報道されました。
なぜ発覚したのか?
国税局による税務調査で、だったようです。
2 お金の使い方
その後。昨日平成28年2月、次のような報道を見かけました。毎日新聞です。good job です。
衆院予算委員会での会長の話。
平成26年実施した関連団体の2種類の不正調査に、計約1億0550万円を支出していたとのこと。
「約5600万円を支払った外部の弁護士による調査委員会の報告書が、約4950万円をかけて監査法人に委託した調査結果を参考にまとめられたことを明らかにした。奥野総一郎委員(民主党)の質問に答えた。」
弁護士などによる調査、監査法人による調査では、子会社であったアイテック2億円にものぼる工事の架空発注は見抜けていないということです。
「不正調査」。
3 不正調査
もちろん、「不正」についてもいろいろな種類があります。調査の依頼を受ける方も、最初に、どこまでのことをするのかについて枠を決めます。
たまたま、弁護士も、監査法人の場合も、その対象からアイテックの経費は外れていただけなのかもしれません。
にしても。
やはり、国税による税務調査は優秀なんだと思います。
民間との決定的な違いは、情報量と権限です。国家権力として、税務調査を行います。金融機関や、仕入先等でも、問い合わせをすれば、回答、協力を拒まれるとはまずないかと思います。
とはいえ。
弁護士はともかく、「アドバイザリー業務」の名目で、約5000万円を受け取っていた監査法人。その監査法人による監査の「質」が問われるかと思います。
また。
弁護士については。そもそも、仕事が「監査」や「調査」といった仕事ではない業種かと思います。にもかかわらず、「監査」や「調査」の仕事を受任する時点で、本当にその能力があるのか、立ち止まって考えた方がいいのではないかと思います。万能ではありえないのだから。
4 そして,マンション
何よりも。依頼する方のお金の使い方。
所詮人のお金といった感覚と、どんどん現金を使っても潰れることはないといった他人ごと感覚がないと、このNHKのようなお金の使い方はできないと思います。
こうしたことが起こりがちな身近な団体。
そうです。マンション管理組合です。そして、理事会をそそのかす管理会社。
国税局による税務調査のような、適切なお金の使われ方がしているかについてのチェック機関が必要です。
現在、同じ思いを共有する他の弁護士らとともに、動き出しています。管理組合の「味方」、として、受け皿団体を作っています。
ある程度、形が整ったら発表したいと思います。
管理組合のお金の使い方、大丈夫でしょうか。
(以上)
マンション管理組合への「アドバイザリー業務」の夜明け前。経験と情報量が違います。
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