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2015年9月

2015年9月30日 (水)

生駒ボルダーで、過去と今と、未来の関係に思いを馳せる

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 先日、関西ランナーの間では知る人ぞ知る、「生駒ボルダー」を初めて走る機会がありました。

 約18キロを途中休憩したりしつつ、2時間40分くらいで走りました。

 途中、有名な暗峠にも立ち寄りました。

 他の関西ランナーのブログなどでよく目にしていたお茶屋はこの店か!と感慨深いものがありました。

 ただ、それよりも何よりも、この暗峠の石畳です。江戸時代に敷設されたものだとか。

 そもそもこの峠の道は、昔、大阪から奈良へと続く、あるいは奈良から大阪へと続く道であり、昔、ほんの数100年前の人々はこの道を、この峠を徒歩か馬で移動して行き来していた道かと思うと、今時の格好でジョギングをしている自分が同じ道に立っていることが不思議な気がしました。

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 石畳の道を行き来する当時と、今とは当然、時間軸で繋がっており、ただ、捉える一点が違うと、別世界のようなまったく違いが広がっている。

 最近面白く読んでいる本は、立花隆さんの「田中角榮研究」です。

 

 レビューでは賛否が分かれるのも分かりますが、いずれにしても一時代を気づいた著作だろうと思います。

 また争いのない客観的事実からも、昭和40年代、田中角榮というたった一人の人物がいかに世の中を動かしていたかが推察されます。

 当時の政治の世界、日本のあり方。

 わたしは昭和46年生まれですので、昭和40年代の記憶はありません。

 しかし昭和50年代、世の中の雰囲気など、おぼろげな記憶はあります。

 えー、あのーといった間延びしたダミ声の田中角榮さんが話す姿をテレビで見ている記憶がなんとなくですがあります。

 振り返って、今の日本の政治、国会議員、世の中の大きな動き、うねり。

 何が違って、何が同じで、どこへ向かおうとしているのか、舵をとっているのは誰なのか、その方向はどこへ向かっているのか、それはよりよい方向なのか。

 2015年と1715年、1815年、1915年。

 一つの時間で繋がっているけど、では2115年はどのような世界が繰り広げられているのか。

 2115年。自分が死んでいるのは間違いありません。

 よりよい世界が繰り広げられているのか否か、1971年生まれと、1991年生まれ、2001年生まれ、あるいは1951年生まれなどとの繋がり次第なのかと思います。

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 実際に、自分が繋がっている人、関係している人々は、たぶん数えようと思えば数えられます。

 自分が認識し、相手もこちらを認識していて、会話ができる関係を数えたら、たかがしれているかと思います。

 ただ、そうした個々の繋がりが絡み合って、世代やなんらかの塊が形づくられ、時間軸の中でころころと転がり続けいるのが歴史なのかもと思います。

 生駒ボルダーを走り、暗峠の石畳でなんとなく考えたことです。

 そう考えると、一人一人は大した意味はやはりないのだろうけど、その一人があってこその今なのかと思います。 

 それぞれが、出来ることを、やりたいことを、一生懸命にやる、その中で、もちろん邪悪な人もいるだろうし、そうした人とは関わらないようにしつつ、ただ倒すべき時は戦って倒し、また時には自分が倒され、そうして時間が過ぎていくのかと思います。

 安部晋三総理大臣も、田中角榮元総理大臣も、今、自分がすべきと考えていること、自分がやりたいことを一生懸命にやり遂げようとしているだけなんでしょう。

 他の人が、自分ごととして人の行動言葉を受け止め、評価し、行動することも自由ですし、それをまた評価し発言することも自由。また、なにもせずに見ているだけも、自由。

 ただ、安部晋三総理大臣には、総理大臣としての、総理大臣故の、他の人にはない責務があるのは当然であって、一個人のように振る舞うこと、やりたいことをやるんだといった姿勢だけで振舞ってはいけない立場だと思います。

 評価はすべて受け止めて、説明していく責任があります。

 総理大臣の役割を果たすような人は、それくらいタフでないと務まらないし、やるべきでもないというのが、最近の国会の様子をみていて思ったこと。

 逃げてはいけない立場の人が逃げる姿は、醜悪です。

 

 と。先日、家庭裁判所の遺産分割調停の成立の場面で、「逃げる裁判官」の姿を目にしてしまい、17年弁護士をしていて、裁判官としての権威のない裁判官を初めて見た、と驚愕した思いにとらわれ、遂にこういう人が出てきてしまったのかと情けない気持ちになったことは、また改めて書きます。

                           (おわり)

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2015年9月15日 (火)

どこにも辿り着けない ー専門家ショッピングー

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 残念な○○という言い方は、もうその時点で評価をして決め付けているようであまり好きではないのですが、仕事がらかやはりつくづく残念な思いに囚われる方々を見かけるかとがあります。

 陥った状況に対して本当にひどい状態だと思い、なんとかお役に立てればとこちらも必死で手を伸ばして引き上げ助けようとしているのに、その手を振り払い、さらにひどい状態に自ら陥ってしまう人たちです。

 他の仕事もあり、他のより多くの方々に迷惑をかけるので、その方と心中するわけにもいかず、2度手を伸ばしてダメなら、3回目は手を伸ばさないようにしています。

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 国際的な事件では、管轄をどこの国にするのかが実際は重要であるため、管轄についてショピングする、といった言い方があります。

 医師・病院などでも、セカンド・オピニオンという言い方が普通になり、主治医以外にも、他の医師の意見を聞きに行き、場合によっては主治医を変えるということがあります。

 弁護士を利用する場合にも、これはよくあります。

 私自身、10数年前から実感しているのは、既に、友人・知人から紹介してもらい、事件を依頼した弁護士がいるけど、進んでいく中で、その弁護士を信頼できなくなり、ネットで他の弁護士を探し、その中で私を見つけていただき、改めて意見を聞きたい、そしてそのまま弁護士を乗り換える、依頼をしたいという方が少なくはありませんでした。

 相続の分野に関してです

 相続は、実はかなり法解釈も詰められていない分野でもあり、税務知識、不動産知識等の知識が必要になります。

 また、調停のみならず裁判においても和解といった中で交渉力がかなり必要になります。硬直的な戦闘モードだけでは、治るものも治りません。

 そうした中で、当初依頼した弁護士に不審を抱き、セカンドオピニオンとして、私のもとを訪れる方が何人もいました。

 相続に関する経験に基づいたことをつらつらと書き綴っていたブログ を見てのことです。

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 お聞きして、担当の弁護士との単なるコミュニケーション不全ではないかと思われる場合は、みずから積極的に弁護士に働きかけることを勧めています。

 またそうでなくても、相談を受けた一弁護士としてのアドバイスはしますが、既に頼まれている弁護士の仕事ぶりの評価を求められても、その点は基本的にはノーコメントとしています。なぜなら、一当事者側からの話ししか聞いていないため、どこかに誤解がある可能性を否定できないからです。

 こういう時に、他の弁護士の活動について悪評価を相談者の方にする弁護士は、逆に私は信用しません。多面的にものの検討ができない仕事ぶりと伺えます。

 

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 セカンド・オピニオンとして相談をお受けし、結果、既に依頼していた弁護士との契約を解約されたうえで、そのうえで改めて依頼をというときは、引き継いで代理人業務をお受けすることもあります。

 ただ、驚く現象が出現してきています。

 代理人を依頼していなながら、継続的に他の弁護士等の専門家に相談をし続け、依頼した代理人とコミュニケーションをとらないパターンです。

 二重に専門家の費用を払い続けていることになります。

 そうした場合、結局は、どのような専門家ともコミュニケーションがうまくとれず、事態はそのため、専門家に相談しているにもかかわらずどんどん悪化していくことになります。

 いわゆるどっちつかず、という状態です。

 専門家である代理人にコミュニケーション能力がないのか、たまたまその方がいく先々で、自分では信頼できない専門家にあたり、運が悪いだけなのか。

 いずれにしても。きっと、ずっと、どこにも落ち着けず、どんどん流されて、もう誰も助けることはできないところまでいってしまうのではないでしょうか。

 非常に残念な現象です。

 そういう場合、中途半端に相談に応じ続けることは、その方の利益にはならないと判断し、わかった時点で相談業務もお断りさせていただいています。

 やはり、助かって欲しいから。

 そのためには、専門家ショピングは有害無益です。全てが中途半端になりますし、依頼を受けいる代理人も、そのことを知ったらやる気がなくなるのは人間ですから当然といえます。

 利用する方も、専門家の上手な使い方、相談・依頼の仕方を学ぶ必要があると思います。

 どこにも辿りつけない迷える子羊から脱出するためには。


 手を差し伸べてくれる専門家はたくさんいるはずです。

 差し伸ばされた手をまずは一度は信じて、しっかりと事態改善のためにエネルギーを使えば救われるのではないかと思います。

 ショピングばかりしていてはどこにも辿りつけません。

 時間は雲のように流れていきます。

                               以上

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*代理人制度の利点。専門家に頼み、自身は日常に集中できることです。

 ゆっくりと青い空を見上げる時間を確保して欲しいものです。

 

 

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