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2014年10月20日 (月)

親亡あとの田舎の不動産問題

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*クリス=ボッティ。トランペット奏者。なんと、52歳。年をとるなら、男女問わず、美しくとりたいと思いました。内面でしょうね。20代、美しかった人も、40代、50代、いろいろな問題を抱えるからか、変容する人もいるようで。。。哀しいかな。

 改正相続税法、しかも改正の内容が基礎控除減額といった課税強化の方向であるため、いよいよ来年施行ということで、なにかと巷の一般向け雑誌でも相続特集が組まれています。

日経ビジネス「どうする田舎の実家や不動産〜節税対策のアパートも裏目に」

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20131216/257089/?rt=nocnt


 いわゆる「相続対策」とは少し観点は違うのですが、雑誌でもテーマとして取り上げられるようになってきた、親が亡くなった後の残された田舎の土地・建物問題について、私が考える指針をここに記しておきます。

 先日、ピンチヒッターで某市の市役所が主催の市民向けの法律相談の担当をしてきたのですが、そこでもやはりこの手の問題のご相談が少なくはないようです。

 よくありがちな状況としては、次のような状況が問題状況となります。

 人口が減少していく一方の地方都市に、父母が暮らす。しかも、住宅は賃貸住宅ではなく、土地付き一戸建て。土地建物の所有名義は、父のみ、あるいは父と母の共有名義。

 子供達は、一名は地元で暮らすが、世帯をもっており住居もあり。他の子供は、他の都市に出ており、田舎に帰る意思はなく、その地で生活の基盤を築いている。

 そこで、父が亡くなる、母が亡くなる。父が亡くなった時には、母が同所で暮らしており、そのまま母はそこを終の住処とする。

 そして母が亡くなったとき。。。

 遺産として、預貯金等の資産は、換価して処分が可能です。

 問題なのは、不動産、母が終の住処とした自宅の土地と建物です。

 そこで暮らす子、相続人かいれば、その人が取得を希望するので、引取先という点では問題にはなりにくいでしょう。

 問題なのは、2の状況のように、相続人は誰も、当該土地・建物の取得を希望しないという場合です。

 この点、大都市の物件ならそれほど問題になりません。売れるからです。

 しかし。人口が減少していくのみの地方都市、田舎の物件の場合。。。売れません。買い手はいません。隣の土地所有者に声をかけても、そもそもそこも相続人が売りに出していて買い手がついていないという可能性が大です。

 そこで、親亡き後の田舎の不動産問題が生じます。

 この土地、建物、どないすんの?という問題です。

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 問題を先送りしても、リスクが消えるわけではなく、むしろ時の経過とともに、問題はより複雑になります。

 ですので、次の策を次善の策としておすすめします。

 まず、リスクとは。

(1)無人建物の老朽化リスクです。

 建物は、不思議なことに、そこに人が暮らすがどうかで傷み方が違ってきます。無人の建物、特に、このような場合、おそらく父と母が昭和の時代に購入した不動産でしょうから、ただでさえ相当老朽化が進んでいると思われます。

 そのような建物が、無人となって荒廃していくと、どういう問題がおこりうるか。  

 犯罪の温床となったり、他人が勝手に住み着いたり、あるいは、崩壊によって通行人を傷つけることが考えられます。全て、所有者としての管理責任が問われる可能性かあります。

 

(2)登記名義変更が困難となるリスクが、次に生じます。

 建物は、次に述べるように、とりあえず撤去したとしても、土地はどうしようもできません。

 そこで放っておくとどういう事態となるか。

 いざ、買い手がついたり引き取り手が見つかった場合、不動産登記名義を変更する必要かあるのですが、そのためには父と母の相続人全員からの押印が必要になります。

 しかし年月が経つと、相続人の子どもの一人も亡くなり、その配偶者や子どもが、父母の相続分を相続していることがあります。兄弟の配偶者や子どもからの印鑑をもらう必要がでてきます。

 また、さらには、行方知れず、さらには海外在住となると、登記のための必要書類取得のためにさらに種々の面倒な手続きが増えてきます。

 

   そのため、問題を先送りしても、何もいいことはありえません。

   買い手がないとしても、次善の策を打っておくべきです。

 売れない時の次善の策とは何か。

 父・母名義の土地建物につき、とりあえず、今いる相続人の誰か一人の名義に変えておくことです。

 つまり、「不動産の共有状態」を解消しておくということです。

 要は、売れない土地建物について、誰かひとりにババを引いてもらうというこです。

 そのためには、他の相続人もそれなりに協力する必要があります。

 

 例えば、建物の解体費用を多めに負担するなど。

 あるいは、固定資産税については、応分に負担し続けるものとして、金額を先に渡しておくなど(田舎の固定資産税ですからしれていると思います。建物を撤去しても、しれています。。。)。

 不動産の共有状態というのが、その後、この不動産を動かそうとした時に一番ネックになります。

 処分については、全員の合意が必要だからです。

 そのため、売れない土地建物でも、とりあえずは、相続人の誰か一人の名義としておくことを強くお勧めします。

 皆がそんな不動産は要らないというものを引き取ってくれるというわけですから、単純に、資産評価して時価がつくから、その分をキャッシュで代償金とうし支払えとういのは、欲を出してかえって損をするというパターンになります。

 そういった、大きな視点からの損得勘定ができない人をたまにみかけますが、そういう人には言いたい。

 損して得取れと。

 売れない不動産なんて、お荷物以外のなにものでもありません。

 固定資産税評価額は、「時価」ではありませんから。

(おわり)

*大阪市の北税務署の建物です。重厚な地震対策。このまま100年は使う計画でしょうか。 

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