分譲マンションと大規模修繕工事【松井】
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知り合いのマンション管理会社の方や管理組合の理事長を経験した方々などからよく聞いていた話ではありますが、分譲マンションの10年に一度くらいは必須とされる「大規模修繕工事」に関わる話で、こんな新聞の見出しが目に飛び込んできました。
「マンション修繕費詐取容疑」「1100万円入居組員ら逮捕へ」「架空工事発注か」
10年3月4日付けの朝日新聞の夕刊です。
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従前、何を聞いていたかというと、大規模修繕工事では億を超える工事代金額が動くので、その際、そのお金に群がる人々がよく現れるという話です。
今回のこの事件の記事では、次のようなことのようです。
約400戸のマンションで、08年7月ころ、大規模修繕工事を約3億5000万円で建設会社に発注。
下請けに入った会社が、架空工事発注の疑い。
経緯としては、暴力団組員の家族がそのマンションの一室を所有しており、組員は、管理組合の理事会の役員と進行があった。
修繕工事業者らが集まって受注金額を調整する会合などに組員が出席していた。
「府警は、管理組合が修繕業者や受注額を決める際に、組員の関与があったとみている。」
「09年夏、契約書のない約7千万円の追加工事の実施や、住民が把握していない下請け業者の存在が発覚。」
ということのようです。
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この事件は氷山一角に過ぎないのではないかという気がします。
住民が工事の素人である限り、建設業者にだけ任せるのは危険でしょう。
工事に関しては、信頼出来る一級建築士事務所などに、別途費用が要りますが、設計施工監理を委ねるのが得策だと思います。
住民の立場にたって、工事の内容、金額も含めて適否を判断し、工事中も施工の是非について監理してくれる第三者が必須ではないかと思います。
この費用をケチってかえって、損することが多々あり得るのではないかと思います。
この点、大規模修繕工事の実態ってどうなってるのか、興味津々です。
たぶんきっと。
管理会社の言いなり、任せっぱなしのマンションが多いのではないでしょうか。。。
気になるのは、この事件のマンションを担当していた管理会社が何をしていたかということです。まさか今時、自主管理のマンションでもないと思いますので。
場所は、「大阪市北区」とありますが。どこのマンションなんだろう、いったい。
よく耳にしたのは、管理会社がキックバックを得ていることが多い、管理会社にとってはそれが大きな収入源となっているところもある、という話です。
もちろん、いい弁護士と悪い弁護士がいるというのと同様に、いい管理会社と悪い管理会社があるというだけのことかもしれませんが。
以上
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