2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

最近のコメント

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

flickr


« 遺産分割事件の長期化を回避するには〜「審判事項」と「訴訟事項」〜【松井】 | トップページ | 忌野清志郎さん、亡くなる【松井】 »

2009年5月 1日 (金)

人のせいにしない逞しさ〜西原さんブログ〜【松井】

3487825416_7e1c491a17

 漫画家西原理恵子さんのアメーバブログの存在をつい最近知りました。
 http://ameblo.jp/saibararieko/
 安らぎます。
 以前からあったHPの鳥頭はあまり更新されていなかったのですが、このブログはほぼ毎日更新、しかも写真入り。西原さんもがんばっています。


 いいことが書いてありました。
 負の思い出に対する対処法、呪文の言葉。

 「許す。ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるしまくる。これ楽。」


 事件解決の極意ってこれだと思います。
 難しいことですけど。
 遺産分割でいえば、問題は、単純に考えれば、親などが遺してくれたホールケーキの分配方法です。切り分け方の問題です。
 それが紛糾するのは、相続人らの間で、平等に分けるのは不平等だという主張が出てきたときです。

 で、なぜ不平等だというのかというと。
 それは結局、過去のあのとき、このときがどうだったという話が出てきたときです。

 心当たりがあるときはその指摘を受入れればいいし、心当たりがないときは受入れない。
 また、指摘する方も、言いがかりなのかどうか、それに対して自分はどうなのか、自分の胸に手をあてて考えてみる。
 それが出来ない人、頑な人が登場すると、解決しません。
 

 西原理恵子さん、「エチカの鏡」というテレビ番組にも先日、登場していました。
 最後の方しか観れなかったのですが。
 「あなたにとって漫画とは?」と訊かれて、「私のお店です。」と言い切っていた姿が格好よかったです。

 商店街のお店のおばちゃん、おじちゃんは、客が来ようが来まいが店は閉めない、まず店を開ける。これが基本。といったことを言っていました。たぶん、続けるということ、描き続けるということなんだろうと思います。


 我が実家を省みてもそのとおりです。
 シャッター商店街になった四日市駅前の諏訪ライオン通り商店街。通行人、お客がなくても、父や母は今もシャッターを開けて、店を開けています。
 ゴールデンウィークに土曜日、日曜日。わたしも法律事務所を毎日、開けていられるなら開けていたいのですが、種々の問題がありそれはできません。
 ただ、気持ちはそういう心構えです。


 以前、大問題になりましたが、とある上場企業の社長が、「休みが欲しい、休みが欲しいというのなら、会社を辞めたらいいんだ。」といった発言には、当時、実は共感する面がありました。
 労働基準法は当然、守るべき法律ですが、自分が自営業者という意識があったら、休みたい=存在の否定になります。当時のあの社長は、働くときの心構えを言ったのだと思います。それが言葉の表面だけが一人歩きしてしまった。

 以前、大橋に、あの社長に共感するといった話をしたら、それが自営業者、雇用主と雇われる側、労働者の違いなんだよ、と言われました。
 ただ、思うに、雇われる側であっても雇う側と同じ意識で働くことが出来たなら、またきっと違うと思うのですが、それが一番難しいことなんでしょうね。
 わたし自身も、勤務弁護士のときの気持ちと、経営弁護士になってからとではやはり違いますから。一応、1年目でも自分の名前を出して仕事をしている弁護士でもそう。
 経営者になると、やはり経費が気になるようになしました(苦笑)。経営者になって見えてくるもの、経営者じゃないとどうしても見えないものってあるんだと思います。


 西原理恵子さんブログがどうして安らぐんだろうと考えるに、自分で稼いで食っていくんだ!という気概が感じられるので、ああ、自分はまだまだ生っちょろいと反省し、ふっと肩の力が抜けるからかと。
 西原さんは、なにものにも甘えず、自立しています。何が悪い、あいつが悪いといった、自分の不幸を人のせいにしたりしていない。そういう姿に心安らぐんだと思います。
 一言でいうと、逞しさ!
 会社が悪い、経営者が悪い、相手方が悪い、裁判官が悪い、弁護士が悪い、依頼者が悪い。
 人のせいにしても物事、何も解決しません。
 受け入れ、自分で出来ることを自分で実行し、前に進んで自分の人生は自分で切り開いていく、逞しさ。
 誰も憎まない、誰も恨まない。

 りえぞお、格好いいです。やはり。

(おわり)
 
3487826484_070a331c0d


« 遺産分割事件の長期化を回避するには〜「審判事項」と「訴訟事項」〜【松井】 | トップページ | 忌野清志郎さん、亡くなる【松井】 »

02 松井」カテゴリの記事

04 遺言・相続」カテゴリの記事

10 つれづれ」カテゴリの記事