いま相続事件を担当するなら【松井】
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いま、弁護士であれ、そうでない人であれ、相談者の相続に関する問題を担当するのであるなら、この2冊は必読文献だと思います。
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「遺産分割の手順と方法」はもう10年以上前の本ですが、実際に家庭裁判所で審判官を担当された裁判官が、当時の遺産分割事件の現状、問題点を分析したものです。
超実務的です。
「相続にの一人が『ゴネ得』を狙っていた事例」といった小見出しが並びます。
そしてこの3月出版されたのが「判例民法10」です。相続の条文の逐条解説ですが、この10年ほどの間の最新の最高裁判例がフォローされており、裁判例中心の条文解釈書です。
この本の名宛人は実務家弁護士、とあの超有名な元司法研修所長官加藤新太郎裁判官が記しています。
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逆にいうなら、この2冊を読まずして、遺産分割に関わるのははた迷惑なのではないかと思います。高速道路を使って最速で相談者を目的地に案内できるところ、時速30キロのスクーターに乗せて連れて行こうとするようなものだと思います。遅いし、危ないし、何よりもはた迷惑です。
自分でも、いまいちど精読したいと思います。周りに迷惑をかけないように。
自分がスクーターに乗っているときに限って、周りが逆に気を遣ってくれているから、自分が周りに迷惑をかけていることに気づかないものなので。気をつけないと。周りがイライラしていることに気づかずにのんびり機嫌良く走っちゃったりして。
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