4月1日、新年度【松井】
1
今年ももう4月。四半期が過ぎました。
4月といえば、日本では年度始まりですよね。
年度始めといえば、裁判所などでは人事移動で、係属している裁判の担当裁判官が代わったりします。なので、3月の期日のときは、たいてい裁判官に対し、「異動しますか?」と一応確認しています。
なかには自ら、「次回期日では担当裁判官は代わっていますので。この経緯の引継ぎメモはちゃんとしますから。」と仰ってくれる裁判官もいます。
担当裁判官が「代わってラッキー」と思うこともあれば、「ち、残念。代わらないのか。」と思う事もあります。いろいろ。
2
「月刊大阪弁護士会」という会報では「司法記者クラブの窓から」という新聞記者らによるもちまわりの連載記事があります。
3月号。
「ある刑事裁判の弁護士に無罪判決を得る条件を尋ねたところ『優秀な弁護人は当然だが、加えて裁判官、検察官、被告人、証拠、そして運、この全てに恵まれていることが条件』と返ってきた。」
として、今後の裁判員裁判制度について毎日新聞の記者の方が語っています。
優秀な裁判官と優秀ではない裁判官。
優秀な弁護人と優秀ではない弁護人。
優秀な検察官と優秀ではない検察官。
皆、それぞれ、裁判官であり、弁護士であり、検察官です。
これが現実です。
3
優秀か否かって、自分が決めることじゃなくてまわりが決めることです。
だから、その「まわり」の者として裁判官を見ます。
今度の担当裁判官は優秀だろうか、どうなんだろうか。
このサイトで担当裁判官の氏名は確認できます。
http://www.courts.go.jp/osaka/saiban/tanto/minji_tanto.html
事件が裁判所に係属すると、ここを必ずチェックしてい、担当裁判の名前を確認し、情報を集めます。
優秀な方の場合、優秀だと言う噂があり、そうでない場合は特にどうという噂もなく、酷い場合は酷いという噂が流れます。
でも裁判官がどうあろうが、訴えがあれば、和解じゃない限り、普通は、「認容」か「棄却」となります。
勝者がいて、敗者がいる。
勝てば「弁護士が優秀だったんだ」、負けたら「裁判官が酷かった」、なんていう訴訟代理人弁護士はさすがにいないとは思いますが。もし負けたとき、自分は優秀な弁護士じゃなかったんだと思うしかないかと思います。何が欠けているのか。夜も眠れません。
(おわり)
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