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2008年8月

2008年8月27日 (水)

でた!最高裁の「信義則」!〜民事再生法の不認可事由〜【松井】

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*壮大な計画も、シャボン玉。虚像では無意味。


 私は会社の代表者。息子二人も取締役。
 会社の資産はテナントビル一棟。これで不動産賃貸業を営み収益を得ているわ。
 でも、バブルの平成元年ころ、富士銀行から4億円を借りたの。
 もちろん担保は差し出したわ。そうよ、このビルよ。
 根抵当権を設定したの。極度額4億円。
 
 それと私は、もうひとつ会社を経営しているの。
 この会社も、ABCキャビたる有限会社からお金を借りてるワ。
 で、私の会社が連帯保証をしているの。


 事業は順調だった、はず。
 だけど、平成11年、株式投資に失敗してしまったの。
 こまったわ。
 債権者は富士銀行だったけど、いつのまにかあの整理回収機構になってしまったわ。
 返済の話し合いをするけど、まとまらない。厳しい!
 ああ、どうしたらいいのかしら。

 そうだわ!
 民事再生法という法律が出来たワ。
 事業を継続させるためにはこのビルが必要なのよ!ということであれば、
 抵当権を消滅させてくれるわ、裁判所の許可があれば。
 そうよ、この制度を使って立ち直るのよ。
 このままでは、ビルを取られて、会社を潰すしかない。
 でも、民事再生法なら・・・。

3 
 あら、再生計画案の可決の要件とやらがあるわ。
 えっと。
 民事再生法172条の3 第1項。
 1号ね。 議決権者の過半数の同意。
 そして、2号。 議決権者の議決権の総額二分の一以上の議決権を有する者の同意。

 えっと。
 債権者は、1 整理回収機構でしょ、2 ビルのテナントさん。これは保証金返還債権ね。3それともう1社、テナントさん。
 あとはあ。 4 私個人でしょ。 5 そして、私のもう一つの会社。 6 あ、この会社の連帯保証をした分で、ABCキャピタルね。
 きっと、整理回収機構にテナントさんらは反対する。
 すると、あら!「議決権者の過半数の同意」は得られないわ。
 他の3社で、債権総額の2分の1以上はあるのに!

 きーっっ。どうしましょ、どうしましょ。
 このままではビルを取られて、会社も潰れるワ。


 そうだわ!閃いたわ!
 冴えてるわ!私。

 頭数が足りないなら、増やせばいいのよ。
 債権者数を増やすといえば。
 らん、らん、らん、らん。
 
 息子、息子。息子甲男、ABCキャピタルさんから債権をもらっておいで。
 ABCキャピタルさんに損になる話はできないだろうから、うまく交渉するのよ。
 
 母さん、母さん、債権をもらってきたよ。

 じゃあ、あなた、その債権の一部を息子の乙男に譲りなさい。
 はーい。
 はい、どうぞ。

 これで、債権者ABCキャピタルだけだったのが、息子甲男に、息子乙男と増えたワ。

 債権者、RCCにテナント2社の3者 VS  私、私の会社、息子甲男に、そして息子乙男の4者。

 そうよ、3対4 !
 これで過半数を超えるわ!
 
 ふふふふ。民事再生法よ!
 
 そして、甲男と乙男が債権者となってから1ヵ月後、民事再生の申立てをしました。
 


 こんな事案に対して、最高裁は。
 同様の事案に対する判断が、平成20年3月13日最高裁第1小法廷の決定としてありました。
 (判例時報7月1号)

 不認可事由が定められた民事再生法174条2項3号所定の
 「再生計画の決議が不正の方法によって成立するに至ったとき」に、
 再生計画案が信義則に反する行為に基づいて可決されたときが含まれるとし、
 本件のような事案は、
 民事再生法172条の3、1項1号の趣旨を潜脱し信義則に反する再生債務者らの行為に基づいて再生計画案が可決されたとして、不認可事由にあたるとされました。

 法172条の3、第1項1号の頭数要件は、少額債権者保護をその趣旨としています。
 上記のようなケースで怒ったのは、RCCとテナント債権者でした。
 再生計画案が可決され、再生裁判所はその日に、不認可事由はないとして認可したのですが、怒った債権者らが即時抗告をしたのです。
 そしてこの最高裁の決定となりました。

 社長の目論みははかなくも崩れ去りました。
 
 再生申立てをしたあと、この会社は、有限会社XYZインベストメントから2億円の融資を受け、再生債権額の1%を弁済すると再生計画案を出していました。
 でも、RCCらにしたら、破産してもらったほうがより一層、回収できた場合でした。

 ある意味、正面突破を狙い、見事に砕け散りました。

 法の間隙を狙うような姑息とも言える表面的なやり方では、最高裁までは突破できないというケースではないかと思います。ワイルドサイドを歩いても、ダークサイドには近寄らないのがベター。結局、損する。粘る、ということも大事なときはあるけど。
(おわり)
 
ランチタイム。そば屋で窓の外を眺めながら侘び寂びを考える。
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2008年8月18日 (月)

マンゴープリン事件 〜仕事・経営のあり方〜【松井】

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*北浜の事務所ビルからの美しい夕焼け。この景色のように常に心穏やかでありたいです。


 弁護士は、弁護団事件であろうが、複数事務所で数名で担当する事件であろうが、本当に責任をもって自分の事件として受け止めるのはそのうちの1名か2名というのが真実ではないかと思っています(弁護団事件だと、担当の割り振りによもよるかとは思いますが。人一倍、重く感じているのはたぶん弁護団長と事務局長ではないかと。)。
 裁判所でも合議事件で裁判官が3人の担当になっているからといって、3人が3人、同じだけの重みで事件を担当しているわけでは当然、ないと考えています。だいたいは、一番若い左陪席が判決文の下書きをし、年長の裁判長が最後の決裁権をもつ、真ん中の右陪席は言うべき意見は当然言うけど、責任分担としては気持ちはちょっと軽いという感じではないかと思います。
 だから、裁判官も、検察官も弁護士も、基本は職人仕事なんだと思います。
 だから、前回の記事でも最後にちょっと触れたように、一人仕事、職人仕事の限界をときどき感じたりします。

2 
 事務所は北浜の川沿いのビルにあるのですが、近くには、知る人は知っている「G」という洋菓子屋さんがあります。

 先日、私一人では到底なしえなかったであろう事件について、多くの法律家の方々の力を借りる機会がありました。
 もちろん責任は依頼者から依頼を受けた私一人にあるのですが、私の頭1個ではいろいろな点でまだまだ限界があります。そこで、何人かの法律家の方々からお知恵を拝借し、力をお借りしました。おかげさまで限られた短期間の時間で何とかやり遂げることが出来ました。
 それぞれお忙しい法律家の方々だったのですが、皆様、自分のことのように考えていただき、有益なアドバイスをいただきました。
 一人一人にお礼を述べつつ、最後の一人の方には、事務所が近いということもあり、また先日、依頼者の方から頂いた上記「G」のマンゴープリンがおいしかったこともあり、このマンゴープリンを手みやげに、直接にお礼のご挨拶をしようと思いました。

 で、今日、「G」によってマンゴープリン9個の化粧箱入りを買おうとしました。
 ところが。
 バイトらしき店員は、すみませんと言いつつも、「7個しかありません。」という。
 「7個で綺麗に化粧箱に入れられるのですか?贈り物になるんですけど。」と問うと、おもむろにそこらへんにあった箱を持ち出し、目の前7個を無造作に入れ始めました。
 とてもじゃないけど、贈答品としては思えない入れ方。
 仕方なくその間、まわりを見ると、このマンゴープリン2個が別のお菓子といっしょにセットで名前を付けられて売り出されているのが目に入りました。

 「あっちの2個を詰めて、9個にすることは出来ないですか?」
 
 戸惑う店員。「ちょっと確認してきます。」といって少し離れた別の店員に駆け寄って行きました。
 別の店員は、何やら電話口に出ています。
 店員は、ぼうっとその横で、電話が終わるのを待っています。
 その間、私はずっと待たされていました。
 やっと電話が終わり、アルバイトさんはその店員と会話を交わし、アルバイトさんが一人、戻ってきました。
 
 「すみません、セット売りをばらすことはできません。」

 私もいらだっていたのかもしれません。
 「バカ」という二文字が頭をよぎりました。まるで自分がゴネたのを諭すような言い方をされたと受け止めてしまったからかもしれません。
 いずれにしても、その店員と言葉を交わす気力が一瞬にしてすっかり失せました。
 
 「もう要りません。」
 とすかさず言って、きびすを返してとっとと店を出ました。

 マンゴープリン9個で4000円、その別のセット売り5000円。目の前の4000円をとるのか、いつ入るか分からない5000円をとるのか。バラすことの容易さとバラすことによる支障、そして目の前の客のニーズに答えられないこと、どちらを優先させるのか。
 判断能力がないのではなくて、考える力も無ければ、考えたことを行動に移す権限もないのだと思いました。
 従業員を責められません。
 その「G」という店の底を知ったような思いになりました。なんだ、この程度の店だったのか、と。

 
3 
 事務所へ戻る道すがら、考えました。
 結局、それが経営者の器なのだと。
 直接、客に対応させる店員の教育、教育のみならず権限を与えていないこと、そのことによって結局損をするのは経営者であること。いったいどれだけの機会ロスが生まれているのか。
 道すがら考えました。
 「あの店では二度と買い物しない。」と。
 
 賢い店ならどうしたでしょう。
 いつ来るか分からない5000円のセットを買う客よりも、目の前のマンゴープリン9個を買おうとしている客を優先させたことでしょう。そのことによって実際にキャッシュも手に入るし、お客の満足度も高められる。
 
 「リッツカールトン」に関するサービスとは、という本を思い出しました。
 リッツカールトンでは、従業員一人一人に20万円までのお客のために自由にとっさのときに対処できるための決済権限を与えているということが書かれていました。
 目の前の困っている、助けを求めているお客様に対し、すぐにその場で適切な対応をとれるのはその客を目の前にしているその従業員個人だけだ、そうであるなら普段から、従業員には目の前の客を大事にするようにことあるごとにこれをとき、そしてそれを実現するための権限を与える、そうすれば従業員は自信をもって、目の前のお客様のためにニーズを満たすことができる、それでホテルの評価、評判が高まれば、それは結局、安くつく話。

 北浜の「G」の経営者は、その点、まだまだなんだと思いました。
 ちなみに、同じ北浜にある大証ビルの上島珈琲は本当に素晴らしい、ハイレベルな従業員の方々が揃っていると思います(もちろん、?という方もいますが。)。おそらく皆、バイトの女性だとは思うのですが、その場が従業員を成長させるのか、皆、一定のハイレベルだと思います。頭の良さ、人間としての賢さが、セルフサービスのコーヒー店であっても客は十分、分かります。
 面接が素晴らしいのか、研修・教育が素晴らしいのか。やはり、採用段階だと思います。リッツカールトンも採用面接を最も重視していたと確か、書かれていた。
 価値観を共有できるチームになれるかどうか。


 ひるがえって、法律事務所はどうでしょう。
 事務所によっては事務局長という人がいつも電話に出て、当の弁護士とは一度も会話もしないままに交渉事件が終わるということもなきにしもあらずですが、おそらくそんな事務所は今後、少数派でしょう。だいたいは相手方弁護士からの連絡の際、弁護士が直接に電話にでるか、対応します。事務員、スタッフしかいないときに緊急事態が発生したら、担当弁護士に確認をとります。
 目の前に、マンゴープリン9個を今すぐ買いたいといって来る客は基本的には法律事務所には来ません。
 なので、状況を同列に論じることはできませんが。

 経営者として大切な事。

 現場には、自分の頭で考えられる人をおく。
 現場には、決済権限を認める。
 従業員の能力、姿勢に対する責任は、すべて経営者の責任である。
 従業員が、店の顔である。
 従業員を大事にしないといけない。

 これが、仕事、経営のあり方だと思いました。
 

 いずれにしても、もう意地でも二度と「G」には足を踏み入れない。

 「大阪ふたば法律事務所」は、アルバイト2名、正規スタッフ2名、弁護士2名と少数先鋭で運営しているので、このマンゴープリン事件のような事件はおこりようがないのですが、前回の記事の最後でも書いたように、今後、なんらかの形で事務所のスタッフが増える、あるいは会社組織のようなものに関わるとなったら、本当に人材がすべてだと思います。
 自分の頭で、経営者のように考えられる人が従業員であって欲しい。世の経営者の理想だと思います。

(おわり)
 
*商売人の町、天神橋筋商店街。アーケードのある商店街、心落ち着きます。
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2008年8月11日 (月)

みんながんばってる【松井】

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 司法試験受験生のころ、幸い択一式試験は大学4年生のときに勢いで合格したので、司法試験なんてちょろいじゃんと思って就職活動もせずに卒業時の年の最終合格を狙ったところ、卒業したその年はもちろん、翌年も、その翌年も論文式試験に落ち続けて、もうダメなんじゃないだろうか、かといって合格を諦めて何の仕事をするんだと真っ暗な先の見えないトンネルに潜り込んだような気分になったとき、自分を奮い立たせるために思っていたこと。

 芸能人よりはマシ、ということ。

 芸能人がおかれる環境よりは、自分の環境はまだマシということ。
 方向性を間違えないように気をつけて努力さえすれば、かならずトンネルは抜けられると思っていました。

 しかし芸能人は、たとえ芸に磨きをかけるべく自分を磨いても、その時代とあわなければ受入れられない。正しい努力が報われるとは限らない。
 そうであるなら、正しい努力は報われるはずという自分の環境の方がまだマシだと思っていました。
 「マイ・ライフ・アズ・ア・ドック」という映画の少年のようだと自分でも思っていました。
 ロケットに一人乗せられて宇宙に飛ばされてしまったライカ犬よりは自分はまだマシと思って過酷な環境の中で暮らそうとする少年の話です。
 私にとって芸能の人というのは、自ら宇宙船に乗り込み宇宙に飛び立つ勇気ある人でした。真似はできないという畏敬の念があります。芸能の人に対して。



 なにげに検索をかけたら、兄を発見しました。YOUTUBEで。今年!のライブハウスでのライブの様子がアップされていました。
 お兄ちゃん47歳、まだがんばってたんだ、とちょっと感動しました。はんこ屋と二足の草鞋だったとは。知りませんでした。
 http://jp.youtube.com/watch?v=51vDT3Q85f8
 兄は歌を歌えて、ブルース・ハープの演奏も出来るのに、私は歌も歌えず、楽器の演奏もできません。そういえば思い出しました。関西大学を受験するとき、兄の友人ということで当時、関西大学の在学生だったリクオさんに学内を案内してもらいました(思い出したことは次々とどこかに文字として刻み付けておかないと、最近ことごとく記憶から消えてしまうのでここにメモ。)。その大学に入学し、卒業しました。なんとか。

 で、最近、私の定期購読雑誌「SWITCH」で見かけたので。「藤谷文子」を検索しました。道場では、「文子ちゃん」と皆から呼ばれていました。
 大学生のとき、私がひょんなことから合気道を始め、初段を頂いた大阪・十三の道場の師範の娘さんです。息子さんは健太郎セガールさんです。道場には絵の上手な「健太郎くん」が描いた大きな絵が飾ってありました。
 私が通っていたころは、「文子ちゃん」はまだ小学生。白帯の道着を着て夜の稽古にときどき参加していました。とっても細くってひょろひょろと受け身を取っていたことを覚えています。
 初段をとった後、いろいろと忙しくなって道場への足が遠のくようになってから、「文子ちゃん」が三井のリハウスの少女に選ばれただとか、いろいろとにぎやかになっていきました。
 しかしその後、残念なことにメディアでみかけることはだんだんと減っていきました。

 ところが。この夏、フランス人の監督らが撮った「TOKYO!」を舞台にした映画に出演ということで、カンヌ映画祭にも女優として登場し、また雑誌やなんやとメディアに姿を表し始めました。この間、小説を書いたりといろいろと創作活動は続けていたようです。
 まだ20代?
 http://ayablue.com/profile/



 兄も、「文子ちゃん」も、「芸能」という私がもっとも不確かで、「宇宙」になぞらえて考えていた世界でがんばっています。
 たぶんきっと好きだから、たとえ止めたくても止められないから、その場所にとどまり、音楽や映像、小説を作り出し生み出す活動を続けているんだと思います。

 がんばっている。がんばって欲しいです。



 あ、そうそう。四日市の高校時代の友人の弟が去年、推理小説作家デビューしていました。記憶に残っているその作家は、「順ちゃんの弟さん」というものです。何度か家に遊びに行ったとき、顔をあわせたことはあるかもしれません。
 東京でゲームデザイナーをしているとは聞いていたのですが、推理小説家志望だったとは。早速、アマゾンで買ったのですが、まだ読んでいません。すみません。
 http://www.amazon.co.jp/雲上都市の大冒険-山口-芳宏/dp/4488023975/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1218435089&sr=1-1
 


 芸能。「映画・演劇・舞踏・軽音楽など、娯楽的・大衆的性格の濃い演芸の総称。」(大辞林)
 あ、これには、小説は芸能には入らないんですね。

 いずれにせよ。自分にその才能がまったくないからなおさら、芸能に関する才能がある人たちについては、それだけで尊敬の念を抱き、応援したいという本能が働きます。
 そういった人たちをウラで支える、マネージャー、プロデューサー、編集者といった仕事に対し、憧れの念も抱きます。幻冬社の見城徹さんは「人たらし」と評されていたことを最近知りました。そこまでの真似は到底無理ですけど。


 サッカーのナカタの裏方、ナカタが絶大な信頼をおく女社長ということで有名なサニーサイド・アップ社が9月、ヘラクレスに上場するようですね。
 http://www.c-direct.ne.jp/hercules/whatsnew/dj-whats.asp?cd=2180

 サニーサイド・アップはときどきちょっとあざとい面をかじないわけでもないけど、こういった特化した形で、作家やバンドマンといった創作する人の立場にたって、専門的にその権利関係などをマネジメントし、創作する人が創作に専念できる環境が作れるような会社を運営できたらいいなとときどき夢想しています。
 サニーサイド・アップが上場するということなので、これからときどき有価証券報告書をチェックして、その経営について研究してみようと思います。

 やっぱり裏方で応援する仕事が楽しいし、好きです。
 昨年、大阪弁護士会でぜひ信託法の講演をと東京の杉浦先生、新井先生にお越し頂けるようちょっとだけかけずり回ったときには、杉浦先生から「松井さんは、ブローカーだよね。」と言われ、そうか、なるほど!と、そういうことに情熱を傾けられる自分にはっきりと自覚が芽生えました。
 弁護士兼ブローカ、あるいはマネージャー、あるいは編集者。
 憧れです。
 弁護士業も好きです、もちろん。弁護士も裏方で、人を応援する仕事だと思っています。そういう意味では、子どものころ憧れた、スパイや、忍者、つまり裏方で、雇い主?主人?のためにつかえるというなりたかったものになっているのかとも思ったりします。
 単純に、特定の人のために働き、喜んでもらえると嬉しい、ただそれだけです。

 ただ、弁護士は職人仕事なので一人でコツコツが基本であり、出来る事の限界をときどき感じるというだけです。会社組織はその点、強い。羨ましい。
 自分がこの世から消えてもそのD.N.Aが受け継がれ、残る組織を作りたいなと思う今日このごろ。死んだら終わり、でいいじゃんとも思うけど、音楽や小説は残せないけど、シンプルな、利益はもちろん追及するんだけどクライアントの利益を最優先する、決して騙したりはしないという自分で作り上げた、当たり前の会社、事務所を存在させたいという欲?でしょうか。資産管理会社、権利管理会社、法律事務所にせよ何にせよ。
 37歳、人生の折り返し地点でしょうか。いろいろと考えます。
 「まず動け。」。エドはるみの座右の銘だそうです。40歳過ぎて、吉本のお笑い学校に入学。
(おわり)

*夏。蝉もがんばって、ないている。木の周りには抜け殻がいっぱい。
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2008年8月 5日 (火)

抜け殻?〜内部統制はいったい、監査はいったい〜【松井】

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*抜け殻。


 今朝(8月5日)の日経朝刊。
 「循環取引の総額80億円」との見出し。
 三井物産九州支社の話。

2 
 7月25日付けの読売オンラインから。

 

三井物産九州支社が循環取引関与か、架空売上を計上
 三井物産は25日、九州支社(福岡市博多区)が2000年9月から約7年半、農薬などの農業資材について、複数の企業が互いに発注を繰り返すなどして架空の売上高を計上する「循環取引」に関与した疑いがあると発表した。
 この取引の同社の未回収額(6月末)は約8億円としているが、取引の総額は不明。同社は弁護士や公認会計士を含む社内調査チームで全容解明を進めており、関係者の刑事告発も検討している。
 福岡市内で本坊吉博・同社化学品第2本部業務部長らが同日会見した。発表によると、問題の取引は08年2月まで続行。農業資材は一般消費者に販売されずに企業間を回り、再び仕入れ先に戻るなどしていた。最近は伝票上だけの架空取引が相当部分を占めたという。取引のあった問屋の1社から6月、資金繰りの相談があったことから関係者に事情を聞き、循環取引の疑いが発覚した。

3 
 発見の経緯が、一部上場企業で既に制度が導入済みであろうはずの内部統制によるものではなく、「取引のあった問屋の1社から6月、資金繰りの相談があったこと」が契機というのが興味深い。
 仏作って魂入れず、だったんだろうか。
 他山の石か。
 いったいどうしたんだろう。
 内部統制論。機能するんだろうか。

 高校生のとき、NTTが開発した何タラデータシステムというのを文化祭でなんだかしらないけど取り上げることになり、教室に展示されていたけど、そんな情報システムはひっそりと消えていった。
 試行錯誤が大事だということだろうか。何もしないよりはましと言った程度か。

 売上の架空計上。循環取引。今度のは見えないデータじゃないよ。いったいどうなっているんだろう、監査も。監査なんてなくしちまえ、と呟いた元監査法人の公認会計士の方の声が耳に響く。
 どうなっているんだろう。100%じゃないにしても、これは見抜けなかったんだろうか。
 別に揶揄しているわけでもなく、純粋に「失敗の本質」に興味がある。なぜなんだろうかと。

(おわり)
大橋に挑む! 「ツイン・ドラゴン・ロー・オフィス」なんてどうでしょ。
タロー大橋、セブン松井。
 ↓
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