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2008年6月26日 (木)

社会の役割分担/取材記者と知事と弁護士と 【松井】

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 なんとなく最近、「下水道」に心魅かれてます。
 梅田のブックファーストで、下水道ビジネスに関する本をみつけ、思わず買ってしまった。
 また、今朝の日経でも「下水道事業 赤字7.6兆円」という見出しの記事を見つけ、切り取る。
 以下、日経の記事から。

 下水道事業は市町村単位での運営。この点、06年度の汚水処理の赤字額は約5000億円であり、市町村は一般会計からの繰り入れなどで赤字分を穴埋めしているらしい。
 総務省は05年1月、下水道事業が赤字の自治体に対し、家庭の標準的な月額使用料金を3000円を目安に引き上げるように通知を出しているらしい。
 「下水道は過大投資で市議会はチェック機能が働いていない」と言われたり、
 下水道は談合事件が頻発し高コスト体質との批判もあるとか。


 報道の役割。
 だったら取材して、事実を報道して欲しい。
 批判は誰でも出来る。
 数字を拾って、数字の異常性を他の数値と比較して明らかにし、問題点の事実を指摘してほしい。
 記者は何をしているんだろう。
 いろいろと疑問におもっても、別の仕事を普通にもっている人がそういった事実を取材して明らかにすることは困難。
 それを代わりに担うのが取材、報道の社会的な役割。
 社会の役割分担。


 四国の一地方紙で取材記者をつとめる友人がいます。
 事実の取材に力を振り絞れば、一地方の政治、議会、業者、県民市民との関係、財政上の問題点、迫りくる、でも一部の人しか気づいていない危機などがいっぱいあると思う。
 がんばって取材してほしい。
 そのためには取材する方に問題発見能力と人とのコミュニケーション能力が必要。彼女はすべて満たしている。
 能力を発揮して欲しいと思う。
 小さな町で一人取材記者を任された彼女、小さな町から大きな問題提起をしてくれると期待している。
 それが。
 社会の役割分担。


 大阪府の橋下知事は正しい方向に進んでいると思う。
 予算の削減対象に対して批判しても、建設的ではない。
 その時々の優先事項を決して、分析し、決断していくことを繰り返すしかない。
 橋下知事がよく口にするとおり、「大阪府」という行政組織は破産会社と同じだと言う位置づけの確認がまずありきだろう。破たんした会社からは本来、何のサービスも受けられない。破たんした会社の社債は本来、売れない。誰も買わない。会社は清算されて消えるのみ。
 国は通貨発行権限があるので、地方自治体とは立場が異なると言われる。地方自治体には通貨発行権は、もちろんない。
 それが何を意味するのか。考えたことがあるのだろうか。

 想定される最悪のパターン、状況を認識する力、そしてそれを受け入れ、それを避けるためにとれる最善の行動をとること、その際にはいろいろな価値観が交錯するなか、優先順位をつけて「決断」と「実行」を積み重ねていく。
 弁護士の仕事にそっくり。
 まさに弁護士の仕事をしている、橋下知事。
 知事として今、果たすべき責任を果たそうとしている、と思う。
 社会の役割分担。

 ちなみに。6月21日付けの朝日の記事によれば、「大阪の水道事業統合で大筋合意」として、大阪府と大阪市の水道事業を2017年度までに全面的に統合するとのこと。橋下知事と平松市長の写真が掲載されていました。
 行動してる。若いからか、弁護士だからか。そういえば、オバマさんもクリントンさんも、弁護士。敢えて苦しいところに飛び込んでいく自信家が多いのか。自分なら何とかできる、もっとよりよく出来るという、自信。
 橋下知事。弁護士タレントとしてテレビバラエティーに出演していたときは、弁護士の使い方などいいことを言っていると思うときもあれば、???と思うこともあったけど、根は真面目なんだろう。よかった。
(おわり)
 
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撮影者KYさん。カメラの師匠。

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