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2008年3月19日 (水)

アンソニー=ミンゲラ監督、死去【松井】

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 今朝の日経新聞の死亡記事を見て驚く。
 イギリス人の映画監督、アンソニー=ミンゲラ氏が54歳で死去したとのこと。ロンドンの病院で。
 
 特に好きだというわけでもないけど、1996年にアカデミー監督賞を受賞した「イングリッシュ・ペイシェント」の監督であり、当時、映画館で観た映画だった。結構気に入って、原作の小説を買いもしていた。
 そして、たまたま昨夜、自宅の本棚を整理していたとき、その「イングリッシュ・ペイシェント」の本を手にとり、買ったけどまだ読んでいない本の一つだなとパラパラと頁をめくっていたところだった。
 それに、5年ほど前、チュニジアを旅行したとき、岩と砂だけの荒涼とした景色を観たとき、ガイドの人から「ここで、映画『イングリッシュ・ペイシェント』が撮影されたのだ」と聴き、ふーんと思っていた。
 特に好きという印象がある映画ではないはずなのに不思議とひっかかるものがあり、それが今朝のアンソニー=ミンゲラ監督の訃報に接し、驚くことに繋がった。
 54歳。若い。
 新聞の略歴を観て、99年の「リプリー」の監督と脚本をしていたことも知って、これまた驚く。
 「リプリー」もたまたま映画館で観ていた映画であり、これもまたなぜか印象に残っている映画だ。「太陽がいっぱい」のリメイク版。
 才能のある人が若くして亡くなると、私の人生そのものには何の影響もないはずだけど、影響を受けたように残念な思いになる。


 最近では、「アニー=リーボビッツ」というドキュメンタリーの映画を観た。
 去年、新聞を見ていると、おっ!と思わず手を止め、見入り、その1頁をびりびりときりとり、なんとなく保管していた写真があった。
 ルイビトンの広告で、フランス人女優のカトリーヌ=ドヌーブを写した写真。
 その写真を写したのがアニー=リーボビッツだった。同じパターンで、ゴルバチョフのものもあった。さらには最近、キース=リチャーズ版も。
 
 60年代、ローリング・ストーン誌でカメラマンをつとめ、ジョン=レノンが射殺される4時間ほど前に撮った写真でさらに著名となり、バニティフェア誌に移ったあとは妊娠中のデミ=ムーアの写真でこれまたさらに著名となる。
 
 この映画は、妹さんが監督した映画ということだけど、記録映画としては結構、面白かった。60歳を前にして、まだまだ活躍、進化し続けるカメラマン。
 目にうつるものはすべてフレームを考えてしまうという言葉が印象的だった。


 音楽、写真、映画でも、何かを作り出すという人に純粋に憧れる。
 そういう人たちをサポートする仕事をしていけたらと思う。
 
 今夜は、「イギリス人の患者(イングリッシュ・ペイシェント)」を読もう。

(おわり)

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