2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

最近のコメント

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

flickr


« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »

2007年9月

2007年9月22日 (土)

信託、そして大阪【松井】

R1028086


 先日、伊丹の裁判所へ行ったところ、壁に貼ってあったポスターに目がとまりました。新しい信託法の施行日のお知らせでした。
 新しい信託法。信託が人々の身近な存在になるのでしょうか。


2 
 この夏、中央大学の教授の「信託法」講義を受ける機会がありました。関西方面では信託法を講義出来る者が多くはなく、声をかけられ、毎週末、わざわざ大阪まで出てこられての講義を受け持たれることになったとのことでした。
 実は、信託そのものは身近なところで企業が利用しています。
 その例としてあげられたのが、阪急電車の車両。阪急電車の車両は実は阪急電鉄の所有物ではないとのこと。信託制度を利用しており、所有者はケイマン諸島にある会社になっているということでした。これは有名な話のようで、クラスでも何人かの方はご存じでした(私は知りませんでした)。



 新しい信託法が施行されますが、また第2弾の改正作業が進んでいるようです。次のポイントは福祉信託。
 ちなみに、道垣内弘人教授の「信託法入門」(日経文庫)によれば、信託のポイントは次の4つです。
 1 一定の財産をめぐる法律関係であること
 2 受託者は財産の管理・処分などの義務を負うこと
 3 信託財産は受託者の財産のうちで特別な位置づけを有すること
 4 受託者がさまざまな特徴的な義務を負うこと

 つまり、自分の財産を信託契約に基づき、義務づけたうえで、特定の人に委ねる、所有権を移転させてしまうということです。
 自分で、所有して、使用・収益すればいいものを、処分して、他人にその使用・収益、あるいは処分まで委ねてしまいます。
 どういったメリットがあるのでしょうか。登場人物、役割は3つ。

    委託者      受託者

        
        受益者

 これら3つの役割をうまく利用すれば、一人で財産を抱え込むことでは得られないメリットがあるということです。
 新しい信託法では、信託する財産として従前と異なり、いろいろなものが考えられます。
 委託者と受益者が同じでも構いません。
 さらには、施行は延期されていますが、委託者と受託者が同じということも可能とされています。



 信託で何が出来るか。
 講義の最後のテストでは、信託を利用したビジネス・プランを考えよというものでした。
 私が考えたプランはというと・・・。
 相続や事業承継の際にトラブルになりがちな深刻な問題をクリアしようというプランです。会社法106条(共有者による権利の行使)のために起こりがちな問題をクリアできないかとの発想から。
 問題なのは、誰が受託者になりうるのかということ。
 弁護士は弁護士に過ぎないのであって、弁護士だから経営、運用の才覚があるとは限らないのはもちろん。
 この点が私が考えたプランの辛いところでした。
 ただ、教授の採点は面白いか否かを基準とするということで、A+はいただきましたが、実現可能性はまた別の問題。


 ところで、個人の財産の信託については、教授曰く、関東よりも関西の方が需要があるのではないかということでした。信託は、自分の所有財産を信頼して、第三者に完全に譲渡してしまいます。お互いを規律するのは信託契約に基づく権利義務だけです。
 相当な信頼関係が前提となります。
 このとき、関東よりも関西の人の方が人間関係が濃厚で、信託に対する心理的抵抗が少ないのではないかといった趣旨のことを述べられていました。
 私は関東方面で暮らしたことがないのでよく分かりません。
 ただ、三重県から大阪に来た当初、驚いたのが距離感のなさでした。スーパーで買い物をしていたとき、山積みにされていた果物を買おうかどうしようか棚の前で逡巡していると、おばちゃんがさっと近づいてきて突然、私の耳元でささやきました。
 「やめとき。それ、マズイでぇ。」
 ありがとう、おばちゃん。

 先日、大阪のシンボル、通天閣の付近を通ったのですが、やっぱり「濃厚」でした。

I love OSAKA.

R1028053

(おわり)

追記 「信託大好きおばちゃん」のブログで「大阪のおばちゃん」という記事を発見。
そういえば、去年の冬、電車の座席で咳き込んでいると、隣の上品そうなおばちゃんがカバンの中から飴を取りだし、「これ、食べ」と差し出してくれたことがあった。「ありがとうございます。」と素直になめる。知らないおばさんから飴をもらったことが2回ほどある。ありがとう、大阪。

2007年9月13日 (木)

「愚か者」【松井】

Photo
1 
 先日久しぶりに俊ちゃんこと田原俊彦がステージ上で歌って踊っている姿をテレビでみた。元気そうでよかった。
 俊ちゃんと言えば、マッチこと近藤真彦。俊ちゃんもそうだけど、マッチも流行した曲で名曲を持っている。最近「マッチ箱」というベスト盤が出たはずだ。
 デビュー曲「ギンギラギンにさりげなく」、「ハイティーンブギ」のほか、思いがけず印象深かったのが「愚か者」という曲。不良少年マッチが大人のマッチになったと話題だったように思う。



 交渉や訴訟中、「あなたは自ら『愚か者』になるのですか?」と依頼者の方を諫めることがある。
 紛争が表面化してからもなお、相手方が嫌がらせや違法な行為を行ってきたとき、やり返したいという気持ちは心情として分からないでもない。

 だけど、相手の違法行為に対して違法行為で返したら、同じレベルに落ちてしまう。法廷という場に出たとき、裁判官からどう見えるか。
 どっちもどっちじゃん、ということになってしまう。

 相手が違法行為や嫌がらせ行為を行ってきたときこそ、じっと耐えてください。そして自分自身は、相手がどうあろうと、正しい行動、正しい振る舞いをしてください、と。

 すると、相手が違法行為や嫌がらせ行為を行えば行うほど、両者のあり方には歴然たる差が拡がっていく。
 やり返したら同じレベルに落ちるけど、耐えれば、相手はまさに墓穴を掘って自ら沈み込んでいき、一方でこちらが浮上する。
 誰が「愚か者」か。


3 
 ときどき、マッチの名曲「愚か者」の歌が頭に響いたりする。
 金融リテラシー、情報リテラシーといった、読み書き能力、識字能力、ある分野に関する知識、教養、能力を意味する言葉として「リテラシー」といった言葉使われたりするけど、商業活動を行うものが「法律リテラシー」に欠けるのは社会の迷惑だと思わずにはいられない。「愚か者」レベルの話で済まない、自ら「損害」を拡大させているだけの場合がある。
 商業活動上、トラブルが発生したら、やはりまずもって弁護士に相談し、愚か者にならないような対応をとるべきだろう。
 中小企業ならなおさら。

 大企業になると担当者レベルで放置して、担当者が法律を知らないばっかりにかえって強行な態度に出て、結局、会社に数百万円単位で損害を簡単に被らせたりすることがある。こちらは助けるつもりで提案していても、その意味が理解できずに拒否し、決裂する。その後、分かっている上司が登場しても、もはや手続きは止められないということもあった。
 企業としての意思決定が「愚か者」になるのは、皆に迷惑だ。弁護士に相談して欲しい。そうすれば、だいたいのトラブルはどちらもハッピーにおさまることが多いのに。
 まあ、弁護士が出てきてトラブルが大きくなることも結果的にあるけど。弁護士が、交渉と訴訟というステージの使い分けが出来ているかどうかなのかと。
(おわり)

2007年9月11日 (火)

新しいもの好き 【松井】

Photo
1 
 小さいころから家にいろいろと機械があった影響か、機械類や何か新しい道具類が結構、好きです。業務用のコピー機が家にあり、カメラや録音機が家にごろごろと置かれていました。
 なので自分で写真を撮ると現像に出してもらい、その写真を切り張りして新聞のようなものをコピー機で作ったり、友人と勝手きままに作った歌をテープに録音して発表しあったり。新しい機械類・道具類をいじるのが好きでした。



 高校生のとき、数学の教師が言っていた言葉も深く記憶に刻まれています。
 「文句を言うなら、試してから言え。」
 当時、ニンテンドーだったか何だったかのゲーム類が流行り、そのことに苦言を口にする教師が多い中、まずは実際に使ってから、試してから批評せよといったことを言っていました。そうだそうだと心の中で応えていました。
 I


3 
 という経緯もあり、今でも、まずは何でも一応、試す、使ってみるのが好きです。

 そこで今年、試した数々。

 ① マンダラート
 ② マインド・マップ
   ⇒マインド・マネージャー
   ⇒トニー・ブザンのiマインド・マップ



 マンダラートは9つの箱の中央にテーマを設定し、そこから思いつく言葉を四方八方に拡げて、発想を刺激したり、思考を整理するものです。
 なかなか楽しいです。空白の箱を見ると埋めたくなります。

 マインド・マップは、トニー・ブザンが本家であり、当初、マインド・マネージャーがもっとも定番そうだったので、まずはマインド・マネージャーを試しました。
 これはこれでなかなか整理が出来て、面白かったです。


 しかし、何よりも良かったのは、やはり本件トニー・ブザンのiマインド・マップでした。
 何が良いかというと、使っていて、なんだか楽しい!という感じが生まれる点です。マインド・マネージャーは基本的に白黒で、直線的な世界なのですが、iマインド・マップは曲線で、これがまた何となくワクワク感を醸し出しています。
 事件の整理や発想法について、最近はiマインド・マップを利用しています。 
 マインド・マップはもちろん、手書きでも作ったりしています。
 ただ、なかなかカラフルに色を使うということが出来ず、iマインド・マップほどのワクワク感はまだ湧いてきません。
 
(おわり)
 
 

2007年9月 7日 (金)

成功談よりも、失敗談【松井】

Osakaclassic
1 
 人のことを思って話をするとき、成功談よりも失敗談の方が役に立つ。自分はこんな失敗をした、あんな失敗をした。・・・だから、あなたは同じ轍を踏むことがないように、という話。



 これに対して、成功談はどうか。成功にはいくつも道筋があって、それだけが成功に至る一つの道とは限らない。
 その人がそれで成功したからといって、同じ事をすれば成功するというものでもない。
 一方、失敗談は、その人がそれをして、あるいはある点が不十分であったばかりに失敗したという話については、その人の真似をしたらおそらく必ず、同じ道をいき、失敗する。
 
 失敗談の方が人の役に立つと思う。



 自分の成功談ではなく自分の失敗談を語れる人は、えらいなと思う。恥ずかしくて、普通だったらなかなか失敗談を話せない。

 司法修習中は多くの方々の講演、研修、話を聞くことがあった。だいたいが成功談であった。それも修習中の身、聞くこと見ること新しくもちろん勉強になった。
 ただ、そんな中でたった一人、大勢の修習生を前に、ご自身の大失敗の話をされた方がいた。
 話をされながら、当時の悔しさを思い出されたようで涙声になっていた。
 アメリカの裁判所での担当裁判官との衝突、和解決裂、そして敗訴。

 この話が一番記憶に残り、実益に繋がっているように思う。

(おわり)

2007年9月 6日 (木)

ないものに気づく能力~趣向変更【松井】

Miageru

 趣向を変え、気づいたこと、思ったことをもっと気軽に記録としてアップするようにしてみようかと思います。いつまで続くか・・・。


2 
 「あるべきものなのに、それがないということに気づくのが大切。」。
 「ないことに気づく能力」。

 仮面ライダー・カブトの決めぜりふ。「昔、おばあちゃんが言っていた。」
 がばいばあちゃんでブレイク中の島田洋七の決めぜりふ。「ばあちゃんが言っていた。」ではありませんが、
 司法修習中、お世話になった検察教官が言っていました。
 ないことに気づくのが大切なんだ、と。

 また、「問題解決能力」より、「問題発見能力」の方が大事だと。
 問題は、発見できれば、解決策は他人の知恵を借りたりしてなんとかなることの方が多いけど、そもそも問題を問題として認識できなかったら何にも始まらない、と。

 ときどき、この言葉を思い出します。



 で、あるべきものが、ないことに気づくためには、そもそものあるべき姿、問題のない姿を知っている必要があります。
 こういう状況であれば、これこれこういったもの、こういったやりとりがあるはずだといった思考力。
 人間や、物事に対する、日頃からの深い洞察力、観察力、注意力、教養が必要です。

 アガサ=クリスティの「ミス・マープル」シリーズが大好きでした。小さな村から出たことがないおばあさん、ミス・マーブルが、小さな村の中での人間模様をもとに難事件を頭の中で解決するシリーズです。
 どんな仕事をするにしても、人に対する好奇心がないと何をやっても多分うまくいかない。どんな仕事も大変だし、大変だからこそ楽しめるのか、推理小説を読むように。

(おわり)

« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »