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2007年7月 5日 (木)

Listen Without Prejudice【松井】


 ジョージ=マイケルという歌手がいて、80年代はじめのデビュー当時はワム!という二人組としてアイドル的な人気を誇っていました。
 その後、ソロとなり活動を続け、出した2枚目だったかのアルバムのタイトルが、「Listen Without Prejudice」でした。
 


 先日、大阪弁護士協同組合主催のコーチング研修というものに出席しました。
 講師は、財団法人生涯学習開発財団認定プロフェッショナル・コーチ中原朗裕さん。2時間ほどの駆け足の研修でしたが、エクササイズなるものもあり、思っていたより楽しめました。
 研修の中で、「出典:コーチ21「コーチングブック」として次のようなA4用紙が一枚、配られました。

 

「よい聞き手になるための10のポイント」

 「① 会話の時間をゆっくりとる
  ② 相手の意見や考え方を尊重する
  ③ 話しやすい環境をつくる
  ④ 相手の話をさえぎらず、最後まで聞く
  ⑤ 自分の判断を加えない
  ⑥ 自分が理解しているか、ときどき確認する
  ⑦ 感情、考え、先入観を持たず、客観的な姿勢をとる
  ⑧ ノンバーバル・コミュニケーション(表情やしぐさなどの言葉以外のものによるコミュニケーション)で、
    ’聞いていること’を伝える
  ⑨ 沈黙を大切にする
  ⑩ 一生懸命聞こうとする 」


 まず相手が何を言おうとしているのかを「真剣に聴く」、これがコミュニケーションの第一歩だと。
 またつい最近、久しぶりに名著「7つの習慣」を読み返しました。
 
 1枚の絵。同じ絵を見ていても、その絵の中に、一人は若い女性を見つけ、もう一人は老婆を見つける。「若い女だ」「老婆だ」と言い合っているだけではコミュニケーションは生まれない、しゃべればしゃべるほど断絶が深まるだけ。
 そんなとき相手の声に真剣に耳を傾け、真剣に聴く。そうすれば新たな関係が生まれ、はぐくまれる。そういったことが記されていました。
 相手を変えようとするのではなく、まずは自分が変わってみる。イチローやヤンキースの松井も同じようなことを言っていたように思います。自分がコントロール出来ることに集中する。コントロール出来ないこと(=他人)について思い悩んだり、苛立ったりしない。



 「コーチング研修」(研修というほどのものでもなかったですが)での話を聴いていて、頭に浮かんだのはジョージ=マイケルの言葉「Listen Without Prejudice」でした。
 元アイドルであった当時のマイケルの心の叫びだったのだと思います。
 
 「真剣に聴く」ということは本当に難しい。だけど、とても大切なこと。自分以外の他人とコミュニケートし、信頼関係を築くためには。
 交渉能力、紛争解決能力のある代理人・交渉人は相手の言葉によく耳を傾け、和解の上手な裁判官も当事者の言葉によく耳を傾けています。確かに。
 ただ、まぁ逆に言えば、断絶をかえりみないときは、「聴かない」ということなんでしょうし、交渉力もなければ紛争解決能力もないということに。でもそれでは断絶以外何も生まれない。

 他人と信頼関係を築き、同じ一枚の絵を見ていても自分を変えて相手の言い分によく耳を傾ければ、「若い女」と思っていた絵から「老婆」が見えてくる。そこで自分の中に新たな視点を築くことができ、信頼関係が出来て、関係は前に進む。
 コーチングのテクニックも、同じことを言っていたのだと思います。
 
 「Listen Without Prejudice」 真摯に聴くことから始めよう。

 ~半人前の人間は相手の話も聞かずに声高に自分の主張を繰り返すが、すぐれた交渉者は、まず相手の言い分をじっくり聞くものだ。~ 
(黒木亮「トップ・レフト 都銀vs.米国投資銀行」)

それはそうだ。

(おわり)

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