アップル社、吠える!~ものごとのバランスについて考える~【松井】
林檎の歌 さんのブログから知りました。
「アップルが「文化庁は著作権行政から手を引け」と主張」
政府が行った、「○「知的財産推進計画2006」の見直しに関する意見募集の結果について」が公表され、
アップル社からの意見が公表されています。
4番目が「アップルジャパン(株)」の意見です。
総括として、
「文化庁著作権課に依る一方的な行政運営には理解不能である。徒に著作権者団体と記されています。
の意見のみを汲取り消費者、機器メーカーの立場は無視し続けている。」
ちょっと感情的な表現にすぎる気もしますが、著作権の世界において「消費者」の声ってどれほど代弁されているのでしょうか。
消費者は、消費する人にすぎないのだから、黙って口を開けて落ちてくるものだけを口に入れておけばいいという発想でしょうか。
文化も消費者があって初めて成り立つ世界なのは当然であって、そうでないなら、人知れず山奥で一人、絵を描いたり、小説を書いたり、音楽を作って演奏していればいいということ。
認めてくれる「消費者」がいて初めて、職業としては成り立つわけで。
今の状況は、アップル社が指摘するように、バランスが悪いのは事実ではないかと思います。
じゃあ、どうしたらいいのか?いろいろと方策はあるかと。
坂本龍一も確かがんばっていたし。声高に自らの権利主張だけをするのではなく、顧客の利益とのバランスを考える。
それにしても、昔、新書で「著作権の考え方」という元文化庁の職員が書いた本を読んだことがあるのですが、
「それはあなた、著作権の考え方じゃなくて、あなたの考え方ではないの?」という読後感を持ったことを思い出しました。
傲慢さが鼻についたということでしょうか。日本の著作権行政を自画自賛していました。
著作権法の学者の先生方にもがんばってもらいたいと思います。
どこへ行く、著作権法。
« 「中小企業に配慮」~外国人研修・実習制度~【松井】 | トップページ | 異業種の舞台裏~生テレビ番組に出演して~【松井】 »
「つぶやき」カテゴリの記事
- We're not so different after all【松井】(2005.11.14)
- 「森のイスキア」佐藤初女さん【松井】(2006.04.05)
- ○○の人々。ある蛸焼き屋にて。【松井】(2006.04.10)
- 「はんこ屋」はなぜ潰れないか、はさておき、どうする「有限会社」成美堂。【松井】(2006.04.27)
- ベトナム社会主義共和国~法の下の平等~【松井】(2006.10.14)
「松井」カテゴリの記事
- マンション管理~新たな流れがやってくる。行動こそ全て~【松井】(2006.08.19)
- 「ハリウッド」~資金調達と回収、利益獲得~【松井】(2006.08.23)
- 所長講話~平成11年1月5日~【松井】(2006.08.28)
- エンターテイメント・ロー【松井】(2006.09.13)
- 恐怖心~刑事裁判というもの~【松井】(2006.09.16)
「著作権法」カテゴリの記事
- 「それって何の役に立つの?」~何のための著作権~【松井】(2006.05.17)
- アリス・コレクション~フィギュアの著作権~【松井】(2006.07.04)
- 「ハリウッド」~資金調達と回収、利益獲得~【松井】(2006.08.23)
- エンターテイメント・ロー【松井】(2006.09.13)
- まねきTV事件~事実を尊重せよ~【松井】(2007.02.26)
この記事へのコメントは終了しました。
« 「中小企業に配慮」~外国人研修・実習制度~【松井】 | トップページ | 異業種の舞台裏~生テレビ番組に出演して~【松井】 »
コメント