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2005年7月 6日 (水)

「死亡によって 開始する」【松井】

kankeizu
■「相続は、死亡によって開始する」(民法882条)。
■「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。但し、被相続人の一身に専属したものは、この限りではない」(同法896条)。

人が亡くなると、相続という法的効果が直ちに発生します。
それは、基本的にはイヤだと拒むことは出来ません。

年間どれだけの人が亡くなるのかは知りませんが、亡くなった人の数だけ日々、相続が発生しています。


先日、友人とこんな話をしていました。
これからは弁護士が代理人になるような相続の事件は減ってくるんじゃないか、と。
昭和10年代、20年代生まれの人達は、兄弟5人、6人というのは珍しくなく、それだけ人が多いから、誰がどの遺産を相続するのか、相続問題が起こるんじゃないか。
でも、昭和30年代、40年代となると、兄弟はいても2人か、3人。
これだったら当事者だけで遺産分割協議の話もまとまり、相続紛争は発生しないのではないか、と。

家庭裁判所月報という家庭裁判所で扱う事件に関する雑誌があります。
それによれば、平成5年から平成14年にかけて、遺産分割調停の申立を裁判所が新たに受けた件数は、8000件から9000件程度を推移しているにすぎません(56巻1号)。新たに裁判所にもちこまれる事件は、月700件前後といったところでしょうか。
ちなみに、離婚事件は平成5年に約4万8000件だったのが平成14年には約6万1000件へと約1.2倍ですが確実に増えていっています。

この間の亡くなっている方の人数を調べていないのでなんともいえませんが、人口比を考えれば、年間の死亡者数も減るはずであり、とすれば確実に、遺産分割調停申立て件数は減るのではないかとも思いました。


が、しかし。

相続紛争の原因、本質は、はたして競争相手としての相続人の数の多さにあるのか。人数が多いことが原因となる利害関係の調整の困難さにあるのだろうか。

私が今担当している事件では、相続人が40代、30代の方々のケースもあります。相続人はやはり二人、あるいは三人です。

しかし、遺産分割協議はこじれにこじれ、協議、調停を経て審判手続、あるいは訴訟手続きとなっています。

そして、若貴兄弟。
相続人は、二人のはずです。
詳しいことは知らないのですが、弟さんの方がテレビ番組にでまくって、相続に関して、兄への威嚇攻撃をしていたのだとか。
依頼者との方との雑談でも、「若貴兄弟ですら相続になってあれだけもめるんですからねぇ。」といった言葉を数人から聞いた。
いったい若貴に何がおこっているのだろう、一応フォローしておかなければと思い、
先日の日曜日、夜の情報番組で二人の様子を画面で見ました。

お互い意識し合っている様子は分かるけど、全く目を合わせようとしない、兄弟とは思えないよそよそしさ。
これが相続争いの実態か、と思いました。

「お金の問題じゃない」。

生前の親との関係、あるいは兄弟同士の関係。それまでの関係の中で澱のようにたまっていたもの、押し込められていた嫉妬、あるいは怒り、恨みといったもの。
それらが、親の死によって歯止めを失い、「死亡によって 開始する」んじゃないか。それが相続争いという姿をとって、戦いが行われるのではないか。

そうであるなら、兄弟の人数が二人であろうが、三人であろうが、少子化で兄弟が減っても、おそらく相続紛争は減らないのだろう。

テレビの画面に映る、二人の兄弟の姿を見てそう思いました。


翌日、夕刊紙では、「若が放棄!」として、兄が相続放棄の手続きをとっていることを明かしたことを報道していました。代理人弁護士が発表しているようなので、たぶん本当なのでしょう。

となると、それまでの弟のテレビ番組出演での威嚇攻撃は、まさに「独り相撲」だったのでしょうか。
兄と遺産を取り合うケンカを始めるため、威嚇していたのに、兄はあっさりと「放棄」して争いの舞台から降りていってしまった。

これでめでたしということになるんだろうか。たぶん結局、二人の争いは解決しないんでしょうね。なんとなくそういう気がします。
根本は、やはりお金ではない何かにあるように感じます。

こうして考えると、死亡によって開始する相続について、もめないこつ。予防策は、相続が起こる前に、兄弟・親類と円満な関係を築き保っておく、これにつきるように思います。
それが一番難しいのかもしれないけど。
遺言書を作っておけばいいってもんでもないだろうし。

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